4日目 <NW基礎>

1.ネットワーク層の役割

同じネットワーク内での通信の際に使う機器はスイッチでした。

異なるネットワーク間での通信の際にはルータが必要になります。

●デフォルトゲートウェイ

異なるネットワーク間の通信の際、必ずルータを経由します。

この経由するルータのIPをデフォルトゲートウェイといいます。

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2.ルーティング

・経路情報に基づいてデータを送信することをルーティングと呼ぶ。

・ルータは、ルーティングテーブルに基づいてルーティングする。

 

 

ex)PC[A]からPC[C]へデータを送信する際

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3.ルーティングテーブルの構築

ルーティングをする際、ルーティングテーブルには以下の4項目が入ります。

・宛先ネットワークアドレス・・・NW

・サブネットマスク・・・SM

・インターフェース・・・IF

・ネクストホップ(次のネットワーク)・・・NH

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上の図で、pcAからpcDにデータを送信することはできません。

pcAから送られたデータはルータXに着いたあと、

192.168.3.0のネットワークを見つけられないのです。

そこで・・・下の図↓

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そんな場合の為に

ネクストホップ

が存在するのです。

ネクストホップに他のネットワークのノードのIPアドレスが登録されていることで、通信が可能になります。

4.デフォルトルート

デフォルトルートとは、主にインターネット接続の際に使用されます。

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デフォルトルートとは宛先ネットワークを「0.0.0.0」、サブネットマスクを[/0]、つまり、全くチェックを行わないエントリになり、「すべての宛先が一致」することになります。

 

5.ロンゲストマッチ

先程、デフォルトルートを説明したとき、全ての「すべての宛先が一致」すると説明しました。では、すべてのデータ送信はインターネットになってしまうのでは?と思うかもしれません。

もちろん、そんな訳はありません。

ロンゲストマッチ(最長一致)というものがあり、データの宛先のIPアドレスに、より長くマッチしているノード宛にデータが送信されます。

 

6.スタティックとダイナミック

スタティックルーティング

→管理者が手動で設定するルーティング

ダイナミックルーティング

→ルータが自動的にルーティング

 

7.コネクション型通信とコネクションレス型通信

①「信頼性」とは確実に送信先へデータを送ること

②「効率性」とは短時間で送信先へデータを届けること

③コネクション型は「信頼性」を実現できるが効率が悪い

④コネクションレス型の通信は信頼性は実現できないが「効率がよい」

 

8.トランスポート層の役割 <TCP>

・TCPはコネクション型のプロトコルで信頼性を実現する。

・「シーケンス番号」と「ACK番号」を使用して確実にデータを送信する。

 

TCPプロトコル

トランスポート層の代表的なプロトコルがTCP

TCPはコネクション型通信を実現し、信頼性を実現できます。

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・ポート番号

→言わずもがな。宛先と送信元。

・シーケンス番号

→このデータが何番目かを知らせる番号。

・確認応答(ACK)番号

→送信先が送信元へ受信したことを通知する番号。

・コードビット

→下記の6つのフィールドから構成

SYN →ビットが1の場合、コネクションの確率要求を表す。

ACK →ビットが1の場合、確認応答番号が有効であることを表す。

FIN →ビットが1の場合、コネクションの切断要求であることを表す。

・URG

・PSH

・RST

 

9.TCPを利用した通信

TCPを使用した通信を行う場合、まず最初にスリーウェイハンドシェイクと呼ばれるメッセージ交換が行われます。

●TCPを使用した通信の開始(スリーウェイハンドシェイク)

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●TCPを使用したデータの送信

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●TCPを使用した通信の終了

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10.ポート番号

ポート番号とは・・・

・アプリケーション層のプロトコルを識別するために使用される。

・PCはソケットを使用してアプリケーションとデータを関連付ける。

<ポート番号まとめ>

・ポート番号範囲:0~65535番

ウェルノウンポート0~1023番ポート

・ランダムポート:1025番ポート~

 

●ウェルノウンポートとは?

→サーバ上のアプリケーションを識別する固有のポート番号

●ランダムポートとは?

→クライアント側で使用する送信元ポート番号

 

11.UDP

UDPとは・・・?

・UDPはコネクションレス型のプロトコルで信頼性は実現しない。

・TCPと同様にアプリケーション層のプロトコルを示すポート番号を使用する。

・信頼性よりも効率を重視する場合に使用する。

 

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ヘッダの情報を見てもTCPよりシンプルなことがわかります。