1章 講義

1. Java テクノロジーの特徴

 

➀Write Once,Run Anywhere (一度書けばどこでも動く)

JavaはOSとの間に依存関係がない為、OSの違いを気にする必要がありません。
例えば、Windowsで作ったプログラムをそのままMac OSで動かすことが可能です。

 

➁JVMによる処理

Javaのプログラムは、OS上で直接動くのではなく、JVM(Java 仮想マシン)と呼ばれる環境上で動きます。
この仮想マシンによって、

・プログラム全体の制御
・メモリの管理
・クラスファイルのロード、実行

などが行われており、効率的かつ安全にプログラムが実行されるように工夫されています。

 

③開発環境と実行環境の無償公開

Javaの環境はすべて無料です。インターネットから簡単にダウンロードできます。

 

④オブジェクト指向

Javaは、オブジェクト指向という考え方を実現できます。
(※オブジェクト指向の詳細は5章にて)

2. Javaプラットフォーム各エディションの特徴

Javaには、Java SEJava MEJava EE と呼ばれる3つのエディションがあります。

java_edition

➀Java SE (Java Platform, Standard Edition)

Java SEは、その名のとおりすべてのJavaプログラムの基礎となるプラットフォームです。
クライアント/サーバシステムやスタンドアローンのアプリケーションの作成は、Java SEのみで構築が可能です。

 

➁Java ME (Java Platform, Micro Edition)

Java MEは、携帯電話やPDA、Javaカードなどの組み込み開発を行うためのプラットフォームです。
Java ME を使用する場合、Java SE のインストールが必須です。

 

③Java EE (Java Platform, Enterprise Edition)

Java EEは、企業レベル、大規模レベルのシステム構築を目的としたプラットフォームです。Webを利用したショッピングサイトなどの構築にも使用できます。
Java EE を使用する場合、Java SE のインストールが必須です。

 

 

3. Java プログラムのコンパイルと実行

◆プログラム実行までの流れ

(1)ソースを書く

(2)コンパイルする

(3)実行する     以上!

 

①ソースを書く

Javaプログラムは、決められたルールに従い、テキストファイルに記述します。
プログラムを記述したファイルをソースファイルと呼びます。

ソースファイル作成のルール

  • ファイル名、ファイル内の文は全て半角英数を使う。
  • 拡張子は .java を使う
  • 英字の大文字、小文字は厳密に区別される為、注意する。
  • 空白部分は半角スペースかタブを使用する。

 

以下に、サンプルコードを記載します。


ファイル名→Sample1_1.java

class Sample1_1{
 public static void main(String[] args){
  System.out.println(”Hello”) ;
 }
}


●class宣言

ソースファイルには、1つ以上のclass宣言が必要です。
クラス名は好きな名前をつけられます。

●mainメソッド

main()メソッドは特別なメソッドで、暗記してください。

public static void main(String[] args)
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※JVMから呼び出される際にこの形でないとエラーになります。

●System.out.println(”Hello”)

数字や文字列を表示したい時に println() メソッドを使います。

・カッコ内が文字の場合は「”」ダブルクォートで囲みます。
 ex)System.out.println(”Hello”)

・カッコ内が数字の場合はそのまま。
 ex)System.out.println(100);

 

コンパイルする javacコマンド!

ソースファイルを作成したら、コンパイルします。
コンパイルするにはコマンドプロンプトで javac コマンドを実行します。
コンパイルすると.classという拡張子のファイルが生成されます。それがクラスファイルです。

ex)ソースファイル[Sample1_1.java]をコンパイルしたい。

$javac Sample1_1.java

→クラスファイル[Sample1_1.class]のクラスファイルの完成

 

※コマンドプロンプトが「よくわからない」人はコチラから。

◆補足:クラスファイルについて◆

Javaのコンパイル後に作られるクラスファイルは中間ファイルと呼ばれます。
中間ファイルはバイトコードと呼ばれる実行可能なバイナリ(2進数化された情報)で記述されています。

 

③実行する javaコマンド!

実行するにはコマンドプロンプトで java コマンドを実行します。
構文 java クラスファイル名(←※.classは絶対につけないこと!)

ex)クラスファイル[Sample1_1.class]を実行したい

$java Sample1_1

 

上記の手順を行うと「Hello」の文字がコマンドプロンプト上に表示されます。

 

以上!1章講義はここまで。問題にチャレンジしてください!